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台湾の中国語と中国の中国語はどう違うのか?

台湾人が中国語を話すということは知っていても、その違いを詳しく理解している人はあまりいないことでしょう。

実際、私も台湾に来る前は、台湾の中国語と中国の中国語の違いについては詳しく知りませんでした。

ネットで検索すると「台湾で中国語を勉強しても中国人と会話できる」ってことくらいは書いてありますが、あんまりはっきりとした情報が出てきませんでした。(てゆうか留学前は中国語に詳しくないので、違いが説明してあってもピンとこない)

私は、台湾で中国語を勉強した後に中国人とも仕事することになるだろうと思っていたので、「台湾と中国で全然発音が違って、中国人とコミュニケーションがとれなかったらどうしよう〜」とか考えていました。

そして実際、同じようなことを考えている人も多いかと思います。

そこで今回は、中国語初心者でもわかるように、台湾の中国語と中国の中国語の違いについて説明していきたいと思います。



■「中国」って一言でいうけど、中国って超でかいんだから!

「中国」って一言でいいますが、中国って超でっかいんですよ。

国土も人口も世界最大クラスでしかも異民族国家だし、地域によって中国語の発音は全然違うんですよ。

だから一概には言えないんですが、ここでは日本人がビジネスシーンや海外旅行の際に比較的遭遇する確率の高い、北京や上海や東北部の北寄りの人の中国語を想定して書きます。

じゃないと四川とか西安とかの内陸の方も入れちゃうと、もうブログなんて書けないですからね!

ちなみに僕は四川の人と話したことがあります。

癖のある中国語で、人によっては聞き取りにくいかもです。

僕はなんとか会話できましたが、けっこうきつかったのを覚えています。



■台湾と中国の違い① 「Rの音」

はい、出ました!Rの音っすね〜

これはちょっと想像しにくいかもしれないんすけど、簡単に言うと英語のRみたいな、下を巻くカーリー音でございます。カールしてるんですよ!

台湾はこのR音があんまりないんですが、中国北部だと、単語の後ろにRつけてアールアール言ってるんですね〜!

だから日本の漫画なんかに出て来る中国人は「〜アル」が語尾についてるんですね(これホントの逸話)。

でも台湾人はRの音が少なくって、本当に限定された単語にしかRつけません。

台湾人はアルアル言わないってことですね!

有名どころでは、以下の単語が台湾と中国で違います。

台湾 中国
聊天→聊天儿(おしゃべり)
這裡→这儿(ここ)
哪裡→哪儿(どこ)
玩 →玩儿(遊ぶ)
球拍→球拍儿(ラケット)

こんな感じで中国北部の人はRの発音である「儿」を単語の後ろにくっつけて発音したりします。

Rの音に慣れてないと、最初は全然違う単語に聞こえるので、聞き取れなかったりします。

だから台湾で中国語を勉強して、将来的に中国でも仕事がしたいと考えてる人は、自分でどの単語がR化するのか覚えとく必要があります。

他にもめっさR化する単語はあるので、頑張って覚えなきゃいけないっす!

(僕も未だに「えっ!?これもR化!?」とビビる時があります)



■台湾と中国の違い② 「zhi、chi、shi」の音が「zi、ci、si」の音になる

これは中国語を勉強してないとわからない違いなんですけど、とにかく「zhi、chi、shi」の音が「zi、ci、si」の音になっちゃいます。

これは“違い①”と関連するんですが、「zhi、chi、shi」はもともと舌を巻く系の音なのですが、台湾人は舌をカールさせる習慣がないので、これが「zi、ci、si」という巻き舌のない音になっちゃいます。(本当は反り舌って言うんですけどね)


あえて例えるならば、イギリス英語があんまり舌を巻かないのに対し、カリフォルニア英語が舌を巻きまくるのに似てるかもしれません。




■台湾と中国の違い③ 単語がそもそも違う

これはもう本当に厄介です。

中国語圏の広さを感じる瞬間です。

台湾と中国で、そもそも単語が違ったりします。

これは、全部とまではいいませんが、台湾と中国で全体の3%くらいの単語が違うイメージです。

例えて言うならば、アメリカ英語とイギリス英語に似ているかもしれません。

アメリカとイギリスも、基本的には同じだけど、一つの単語を違う言い方で表現する時がありますよね?

イギリスでは地下鉄のことを「tube」と言うけど、アメリカでは地下鉄を「subway」と言います。

だからイギリスの道端で「subwayどこ?」って聞くと、サンドイッチが食べたいのかと思われます。

これと同じようなことが、台湾と中国の間でも起こってしまうのです!!!

具体的には、

台湾  中国
雷射 →激光(レーザー)
影印 →打印(印刷)
便當 →盒饭(弁当)
計程車→出租车(タクシー)

とかがあります!

で、面白いのは「パンダ」の違い。

台湾では「貓熊」って言うけど、中国ではなぜか逆で「熊猫」と言います。

これも知らなかったら聞き取れないので、台湾で中国語を勉強する人は要注意ですね。



■台湾と中国の違い④ 四声が違う 

これも超厄介。

英語でいうとアクセントの位置が違うみたいな感じかな?

やっぱりちょっと違うかも。

中国語には四声というものがあります。

聞いたことがある人もいるかもしれませんが、簡単にいうと、漢字によって発音が上がったり、下がったりします。

これにより、会話にリズムというか抑揚が出ます。

これは、中国語が強くしゃべってるように聞こえる理由の一つかもしれません。

そして、台湾と中国では、一部の単語の四声が違うのです。

具体的には、

台湾では「品質」のことを「品質 pin zhi↑」と最後が上がるように発音しますが、中国ではこれが下がります。

他にも「比較」とか四声が違う単語がいっぱいあって厄介です。

でも中国人の癖を知っていれば聞き取れるようになります。

やっぱりこれも、知ってるかどうかなのです。

普段から中国の映画を見たり、中国人と話したりしてると分かる様になるのでしょう。



■台湾と中国の違い⑤ 会話のリズム感が違う

これはちょっと説明しにくいんですけど、中国人の方が四声の上がり下がりの幅が大きくて、上がる時はがっつり上まで、下がる時はがっつり下まで下がってる印象です。

だから中国人の中国語は抑揚があると言うか、激しくしゃべってるように聞こえます。

あと、中国人の中国語には軽声という声を伸ばさず短く切るような発音も多いです。

これにより、さらに抑揚のある中国語に聞こえます。



■まとめ
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傾向として、台湾の中国語と中国南部や東南アジア(マレーシア、シンガポール、タイやインドネシアの華僑)の中国語は比較的似ています。

また、香港人も台湾人みたいな中国語をしゃべります。(彼らは台湾の映画とか番組を見まくってるしな!)

だから台湾で中国語を勉強した人は、これら南方のエリアでは楽にコミュニケーションがとれます。

一方、台湾での学習者にとって一番きついのは北京や東北三省の中国語で、舌を超巻かれて全然知らない四声でしゃべられると、もう何言ってるのか全然わからない時があります。てゆうか私は分かりません。

でも中国でコラムニストをやっていた加藤嘉一さん(懐かしいw)の中国語は北京の中国語のはずなのに、けっこう聞き取りやすいんだよね・・・。

なんなんだろうなこれは。

とにかく、今回は台湾と中国の中国語の違いについてまとめてみました。

今回のこの記事が、台湾と中国の中国語の違いが気になっていた人、これから台湾で中国語を勉強しようと思っている人のためになれば幸いです!